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 在日コリアンの日常生活において提起される国籍、在留資格、相続、福祉等の諸問題を解決するための解説集です。センターによくある質問・相談の事例なども掲載しております。
在日コリアンならではの相談事例 あれこれ
名の変更 @特別永住者証明書に記載されている名前を通称名に変更したい
Q:朝鮮籍の在日3世です。特別永住者証明書上の名前は「春子」となっていますが、これまで通称名として「春姫」を名乗ってきました。長年に渡って使ってきた「春姫」という名前が普段の生活でも十分に浸透しているので、特別永住者証明書上の名前を変更したいのですが、できますか?

A:このような特別永住者証明書上の「名前の変更」も在日コリアンならではの相談と言えます。
 2012年に廃止された外国人登録法の前身である「外国人登録令」が施行された解放直後、当時のコリアンのなかには日本文字が不自由な人も多く、そのため外国人登録の手続きを円滑に行えなかったり、代理人に記入を頼むこともあり、そのため名前や生年月日などが間違って登録されるということはよくありました。他方、最近でも出生当時に命名した名前を、その後祖父母の意向やあるいは民族的な趣向の名前を通称名として使用するケースもあるようです。
 名前の変更はできます。
 北あるいは南の本国に出生届をしていない在日コリアンの場合、特別永住者証明書上の名の変更は、日本の戸籍法に準じて日本の家庭裁判所の許可を得て行うことができます。
 名の変更は「正当な事由」がある場合に許可されます(日本戸籍法第107条の2)が、その事由の一つに「長年の使用」があります。
 通称名への変更ですが、まずは住所地を管轄する家庭裁判所で行います。裁判所にある申立書に必要事項を記入し、変更しようとする名前が普段の生活で実際に使われていたという証拠を添付する必要があります。学校の卒業証書、友人から送られてきた手紙や葉書などを年代別に幾つか用意し、住民票を揃えて提出します。
 許可がおりると、その謄本をもって最寄りの市町村役場に出向き、特別永住者証明書と住民基本台帳上の変更届を行います。

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